外壁塗装・塗料比較

現役塗料屋が、外壁塗装の塗料を比較してみました。

フッ素塗料

外壁フッ素樹脂塗料の特徴・耐久性・平米単価(相場)3000~4500円

2018/11/28

フッ素塗料の性能:長期的な耐久性

フッ素樹脂塗料は現在の公共工事の物件や橋梁塗装など、長期的な耐久を求められる塗装に多く使用されています。

最近は民間の戸建て塗装にも使われることが多少出てきました。

主なフッ素樹脂塗料の性能として、高耐候性、高低汚染性、耐薬品性、難付着性、低摩擦性、低誘電性など様々な性能があります。

フッ素樹脂は樹脂同士の結合力がとても高いので、こう言った性能を発揮することが出来るのです。

塗料とは違いますが、フッ素樹脂でコーティングされたフライパンなどのテフロン加工した商品はどの家庭でも持っているかと思います。

あれはフッ素樹脂を焼付塗装したものなので性能も高いのですが、住宅でも焼付塗装されたフッ素樹脂の物も場所によっては新築の時に使われているかもしれません。

有名フッ素塗料まとめ(外壁塗装用)

フッ素塗料の耐久性:15年程度

フッ素樹脂塗料は水性、弱溶剤型、強溶剤型まで全ての種類で1液から2液まで、多くのメーカーが生産しています。建築塗料で使われる事が多いのが、強溶剤を抜かした種類です。

各メーカーともに耐久性もトップランクの10年以上の物で長いと20年近く耐久性が有ると記載しているものもあります。

実際の戸建てでは、西面と北面は他の面より早く劣化が進みやすいので、15年程度の耐久性かと思われます。

もちろん2液型のフッ素樹脂塗料が最高ランク品のメーカーが多いです。

最近は安価タイプの2液フッ素樹脂塗料などを発売しているメーカーがありますが、弱溶剤1液型を使うよりは性能は上になるでしょう。

フッ素塗料の平米単価:3000~4500円

フッ素樹脂塗料が発売されてから年数が結構経ってきましたが、出始めよりは値段のほうも徐々に下がってきたと思われます。

昔は1缶が15万以上するフッ素樹脂塗料などもありましたが、現在では淡い色ならば高くても10万以下手で購入することができます。

発売しているメーカーが多く増えたことで価格競争により塗料自体の値段が下がっていったり、汎用品として多くの塗装店で扱われるようになったことで施工単価もより下がってはいます。

現在の施工単価は3000円~4500円と幅がありますが、材料費のほうも安い水性のフッ素樹脂から、2液型の高いフッ素樹脂まで、価格の幅があるのでしょうがありません。

メーカーによっても塗料の価格は大きく違うのですが、あまり安い物は手を出さないほうがよいかもしれません。

塗料価格にフッ素樹脂の量が比例するように原価が上がるので、あまりにも安い物は心配になります。

施工単価だけで見ると、高価なランクの2液型シリコン樹脂塗料の施工単価とそれほど変わらないこともあり、徐々に使われ始めました。

水性の1液型フッ素樹脂塗料が価格的にも1番安いフッ素樹脂塗料ですが、耐候性の面ではシリコン樹脂塗料より優れますが、耐久性の面では安いフッ素樹脂塗料はシリコン樹脂塗料を下回る塗料もあります。

フッ素塗料のコスパ:高め

フッ素樹脂塗料は初期コストがアクリル、ウレタン、シリコン樹脂塗料と比べて1番高くなりますが、50年程度の長期的な費用対効果で比べると、1年あたりの費用は最も安くなります。

なぜならは、フッ素樹脂塗料は長期的に耐久性があるものが多くメンテナンスサイクルを伸ばすことができるからです。

外壁の塗り替えにかかる費用は、足場代、塗料代、人件費、会社の利益などがありますが、この中で最も多い割合を占めるのは足場台と人件費になります。

塗り替えの回数が少なくなればなるほど人件費と足場台の費用が少なくなるので、実質的にはコストの削減になります。

以上のことによってフッ素樹脂塗料は最も塗り替え回数が少なくなる塗料であると言えるので、コストパフォーマンスは高いといえます。

しかし、まだフッ素樹脂塗料はものによっては高価なので、1番コスパが高い樹脂であるとは言い切れません。

今のシリコン樹脂塗料並みに使う人が増えれば価格のほうももっと下がってくるかもしれません。その時はコスパはより高いものになるでしょう。

他の塗料との違い

フッ素樹脂塗料の1番の違いは、塗膜の強靭性にあります。分子間の結合力がとても高いので、紫外線や水、空気などの劣化要因に対しても高性能を発揮します。

最近の公共工事の橋や鉄の構造物の塗り替えなどは以前はウレタン樹脂が多くありましたが、最近はフッ素樹脂塗料がスタンダードで使われています。

他の樹脂塗料と比べ、低汚染性能をより発揮するために塗膜を硬くしているものもあり、傷がつきにくい塗装でもあります。

そのため塗り替えの場合、付着が弱いものを持ってくとはがれる原因になるので、目荒らしなどの下処理やシーラやプライマーなどの下塗りの選定がとても重要です。

外壁塗装では上塗りにはあまり使われないエポキシ樹脂塗料は、薬品に対して強い効果がありますが紫外線に対して弱かったりするので上塗りで使う事はあまりオススメできません。

そういった場合は、2液型のフッ素樹脂塗料を持っていくと耐薬品効果もあるのでよいでしょう。

有名フッ素塗料まとめ(外壁塗装用)

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